ごあいさつ

JSN設立代表者 田川精二

平成29年度 事業方針

はじめに

ちょうど10年前の5月、私たちNPO大阪精神障害者就労支援ネットワーク(JSN)は設立されました。そして10年、JSNでトレーニングを受けた300人を超えるメンバーが就職しました。就職したメンバーの約2/3は働き続けており、また、離職したメンバーの約4割も新たな仕事を見つけ就職しています。私たちJSNは設立当初より、就職はゴールではない。就職は働き続けることへのスタートである〜精神障害者就労支援の課題は就職ではなく、職業生活の継続にあるとしてきました。職業生活の継続のためのトレーニング、職業生活の継続のための支援をJSNは設立当初から考えながら支援してきたのです。

一方、精神障害者の就労に関する企業の不安はまだまだ強く、職業生活の継続について国はまだ決定的に有効な施策を提示しきれずにいます。職業生活継続と職業生活継続への支援、これが平成30年精神障害者の法定雇用率算入に向けた精神障害者就労の最も大きな課題であると考えています。こうした状況の中、これまで職業生活の継続を大きな目標としてあげてきた私たちJSNが果たさなければいけない役割は大変大きいものがあると思います。

職業生活の継続に向けて

JSNには、職業生活の継続を強くサポートする仕組みが二つあります。一つは、10年前からJSN支援スタッフが考え、試行錯誤の中で作り上げたJSN流の「職業生活継続に向けたトレーニングと支援」です。もう一つは、長くJSNの監事をしていただいた奥進システムの奧脇氏が開発されたSPISです。前者は現在、JSN内に立ち上げた「職業生活の継続プロジェクト」の中で言葉化し、近々公表の予定です。また、SPISは全国的な注目をあび、その効用が実証されつつあります。この二つの職業生活継続をサポートする仕組みを提示し、少なくともこのようなトレーニング、支援、職業生活のサポートをすればこれだけ長く働けるという具体的な例を全国に向けて発信することは、大きな意義のあることであると考えています。JSN10年の努力の成果をしっかりと提示したいと考えます。

また、職業生活の継続をめざしたトレーニングと支援、ジョブコーチ活動、SPIS等を使った定着強化を具体的・現実的に大きく展開し、これからの10年、これまでの成果をさらに発展させていく必要があるということは言うまでもないことです。

そして、これから・・

JSN設立10年にあたって、これまでの成果を踏まえつつ、これからの10年を考えなければなりません。これからの10年のキーワードは主体性・創造性です。これまでJSNを作り上げ、その運営の中心となってきた人たちの何人が、10年先も同じように活動できているのでしょうか。10年先のJSNは、誰かが方針を出してくれるのを待っていれば何とかなるという状況にはありません。JSNスタッフ・関係者一人一人がJSNをどの方向に進め、どのように運営するかを考え、そして実践する必要があります。何より大切なことは、自分で状況を把握し、自分で考え、その考えを言葉化し他と共有しながら検討、そしてJSN総体として具体的に実践することです。人任せではいけません、主体的・創造的に、そしてJSN総体をその視野に入れることが大切です。こうしたあり方をJSNの中に定着させねばなりません。

また、全国的に見てもJSNの活動と成果は高く評価できるものであると考えています。しかし、JSNの歴史もたかだか10年、もっともっと支援のレベルを上げることができないはずはありません。ただ、個々の支援レベルを上げるだけではなく、JSN全体の底上げをはかることも重要です。ここでも大切なことは、主体性・創造性、JSN総体をその視野に入れることです。

JSNの役員、会員、そしてJSNをご支援いただいてきた企業、行政、就労支援関係者の皆様、これまでの10年本当にありがとうございました。こころから感謝申し上げます。これからのJSNの10年も、ご支援、ご協力のほど、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

理事長 田川精二

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