主治医の紹介で<br>半年間の通所を経て復職

大井 一夫さん

JSN東京】を経て復職

主治医の紹介で
半年間の通所を経て復職

-休職に至った背景を教えて下さい。

起きられなくなったり、体の震えなどの症状が出てきて、主治医に相談しました。私の特徴として「頑張りすぎるところがある」「色々と考え過ぎてしまう」面があり、ガソリンがなくなっているような状態であるとのこと。主治医を通して【JSN】を紹介していただきました。

-【JSN】に入所した際、どのようなことを目標に訓練を始めましたか?

まずは規則正しい生活です。服薬管理を怠らず、夜はちゃんと寝て朝起きる。三食きちんと食べる。また、毎日会社に通えるだけの体力を付け、気持ちを整えるということを大きな目標にしました。プラスアルファとして「コミュニケーションをしっかり取ること」を心がけて、訓練に臨みました。

-面談の頻度は?

基本的には週に1回。その他にも悩みがある時や、会社とのやり取りが必要な時などは、私からお願いして面談をしていただきました。また「なぜ休職に至るような症状が出たのか」という点について、“振り返り”をおこないました。辛かったですが深堀りしていくことで、「仕事を頑張りたいという気持ちが強すぎて、多くの業務を引き受けすぎた」ということや、「家でも色々と考えすぎてしまった」ということがわかりました。それらを踏まえて、復職後はどのように対処していくのが良いか、訓練の中で考えました。

-復職の際の面談では、職員とどのようなことを話しましたか?

会社には訓練内容を報告し、「復職しても大丈夫」ということを伝えたかったですし、職員さんからも「伝えたほうが良い」とアドバイスをいただきました。「復職後も一人で悩みを抱え込まず、報告・連絡・相談をおこなう」「上司に相談する」「業務を引き受けすぎず、一旦考えて期日等の相談をする」という点を話し合いました。私の場合は半年ほど通所し、復職することができました。

実際の業務を想定、
訓練内容は人それぞれ

-【JSN】を利用して良かったことは?

「全員が同じ訓練ではない」ということです。所内訓練にある程度慣れてきたら、その人に合った訓練内容をさせてもらえる点が良かったです。私の例ですと、パソコン講座の資料作りから任せていただき、講師をさせていただいたこと。また、職員さんを上司に見立てて、複数の作業のスケジュール調整をするなど、実際の業務に近い形で訓練できたことがとても役に立ちました。

-職場復帰した後も【JSN】との関わりはありますか?

復職した後も「末永く働き続ける」ことを考えて半年間、継続して支援を受けていました。その後も国が定める就労定着支援制度利用し、引き続き【JSN】からの支援を受けています。具体的には月に一度、対面やオンラインでの面談をしていただいています。それ以外にも、調子の悪い時はすぐに連絡を入れ、サポートを受けています。

-復職後に気を付けておられることは?

毎日の体調を整えることを心がけています。単に気を付けているだけでは忘れてしまうので、【JSN】利用時から使用していたSPIS(就労定着支援システム)を使い、体調を毎日ウェブ上のシステムに記入して、モニタリングしています。それを【JSN】の職員さんが見て、睡眠や日々の調子を把握して下さっています。記録することによって、客観的に反省することができ、次の日に悪い感情を持ち越さないというメリットを実感しています。

-最後に、復職をしたいと考えている方たちに、メッセージをお願いします。

私自身、元気モリモリで定年まで働きたかったのですが、それはなかなか難しいことなのかもしれないな・・・と思うようになりました。身体的な病気や、私のようにメンタル面の不調を発症することがあります。誰にでも、いつでも起こり得ることですので、もしそうなった時は気楽に受け止めて、我慢せずに主治医や【JSN】のような支援機関に相談してほしいと思います。「うまくいかない時があっても、相談することもできるし、また安定して働くことができるよ」と伝えたいです。また、そのための制度があることも、知っていただきたいです。