2025年10月より、障害者総合支援法による新たな福祉サービス「就労選択支援」が始まりました。障害のある人が「自分に合った働き方や支援」を選択するための、さまざまなサポートをおこなうサービスです。
JSNでは茨木市立障害者就労支援センターかしの木園(JSN茨木)とJSN門真で、スタート時より同事業を開始。
2026年2月にはJSN東京でも開始し、それぞれの事業所で対象になる人を受け入れ、1ヶ月間の作業体験や企業実習、心理検査や面談などを実施しています。
障害のある人が「働く」ことを考えた時に、より適切な支援を受けられるようサポートするための事業です。
一般就労の可能性がある人が埋もれてしまわないよう、ミスマッチなく適切な支援につなげていくことも目的の一つです。就労継続支援B型事業所を利用する人は原則、入所前に就労選択支援を受ける必要があります。2027年度からは就労継続支援A型事業所の利用者に対しても同様です。また、就労移行支援の標準利用期間(原則2年間)を超えて利用(期間延長)を希望する場合、原則として就労選択支援を受けることが必要になります。
障害のある人にとっては、さまざまな選択肢があることを知り、一般就労か福祉的就労かを考えるきっかけになります。また、自分の得意なことや苦手なこと、能力を知り、整理して準備することができます。
1ヶ月間、JSNに通所していただきます。
通常の作業訓練はもちろん、企業見学や企業実習に行く人もおられます。その人に合った訓練を提供し、面談による状況整理や進路相談をおこないます。
この期間、週5日で毎日通われる人もおられますし、体力に合わせて週3日や、2週間だけ来られる人もおられます。国からの通達では作業アセスメントの期間は2週間という目安がありますので、その中で面談をおこないながらアセスメントを取っていきます。
職業適性検査を実施したり、健康状態や感じているしんどさなどをご自身で記入してもらい、心理尺度を取って「見える化」しています。
職業能力評価だけではなく、ご本人の可能性を広げる、という視点を持って取り組んでいます。
短い期間でアセスメントをおこなうというのは、決して簡単なことではありません。しかし、JSNがこれまでに培った支援スキルやノウハウを存分に生かし、ご本人の希望に沿ってオーダーメードの支援をおこなう中でこそ、見えてくるものがあります。
支援を受けられる人は、さまざまな希望や考えを持たれた人がおられます。希望や自信を持てるような評価やアセスメントをおこない、「どうしたらできるようになるか」という視点で支援するよう心がけています。
期間の終盤にはケース会議の場を設け、ご本人・JSNのスタッフに加え、第三者にも必ず入っていただきます。例えば就業・生活支援センターやハローワークの専門官、計画相談の相談員など、支援者が同席します。その上で次の支援先に引き継げるような道筋を立てます。
ケース会議によって支援者が「新たな気付き」を得たり、アセスメントに興味を持って下さる方も多くおられます。
地域全体で連携しながら、多角的にご本人を支えるための大事な取り組みです。
現在のところ、ほとんどの人はサービス提供期間終了後、就職の希望を持ちながらも一旦は就労継続支援B型事業所に通うことを選択されています。
利用後にJSNに通うことを選択された人も、かしの木園(JSN茨木)、JSN門真ともに1名ずつおられます。(2026年8月現在)
「働く」を考え、障害のある人がチャレンジできる地域を目指し、より良いサービスの提供を「地域のみんなで」考えることが必要です。その中で、アセスメントにおける共通の考え方や共有できるアセスメントツールの開発などがあればよいかもしれません。
こうした取り組みによって、サービスを利用した人を受け入れる支援機関にも有意義な情報を提供することが可能となり、より良い支援につなげることができます。
JSNでは、この事業を通して今まで以上に多くの相談を受け入れていきたいと考えています。
例えば、高校生や大学生が将来の選択に悩んでいる時に、さまざまな機関(クリニック経由、ハローワーク経由、就業・生活支援センターなど)の皆様から頼りにしていただける存在になることを目指します。
また、「地域づくり」により貢献していくこともJSNの使命の一つです。
障害のある人がチャレンジできる地域になるよう、地域の人々と連携し、「働きたいと願う人たち」に相談していただける場でありたいです。
たとえ「チャレンジしたけど就職はできなかった」という人がおられたとしても、「やりたかったけど、チャレンジできなかった」では今後の人生の意味合いが全然違います。
JSNは「人生を応援する」ことがモットーです。
この事業が「一人ひとりの人生を応援する」きっかけになればと考えています。