JSN金塚事務局長のわくわくワーク JSN金塚事務局長のわくわくワーク
2025年12月3日

就労選択支援事業報告会

全国就業支援ネットワークの研修「就労系事業所から一般就労への在り方を学ぶ研修会」を、今年度は全国就労移行支援事業所連絡協議会との共催で開催いたします。
今年のテーマは、制度開始からまだ2か月の新事業である「就労選択支援事業」です。研修会は 12月8日 に実施予定。

就労選択支援事業はスタートして間もない取り組みではありますが、すでに全国各地で試行錯誤が始まっているようです。本研修では、事業の現状や課題、今後の展望などについて、現場で実践されている皆さまから直接ご報告をいただく貴重な機会となっています。昨日の時点で定員を上回るお申し込みをいただいており、全国的な関心の高さを強く実感しています。

今回は、大阪府・長野県・福岡県・鹿児島県からの報告に加え、JSNからは小田主任が登壇し、現場での具体的な取り組みについて共有してくれる予定です。

JSNとしても、門真事業所及びかしの木園(茨木事業所)が就労選択支援事業を実施しておりますが、私の想像以上に多くの問い合わせをいただいており、事業への期待の大きさを感じています。

さらに、年明けの126日には、大阪障害者雇用支援ネットワーク主催による「大阪府就労選択支援事業 モデル実施報告会」を開催いたします。今年度、大阪府では社会福祉法人障害者福祉・スポーツ協会JSNの2団体が中心となりモデル事業を実施しました。さまざまなケースに取り組む中で、利用者の方々の課題、事業所の役割、行政との連携など、多くの学びや気づきが得られています。

この報告会では、それらの経験を丁寧に整理し、今後の事業展開に生かせる内容を皆さまと共有できればと考えています。こちらも小田主任が報告を担当する予定です。

報告会として非常に意義のある内容になる見込みですので、どうぞ楽しみにお待ちください。なお、報告会の案内チラシについては、現在最終調整中で、間もなく完成する予定です。

 

2025年11月27日

働く広場

高齢・障害・休職者雇用支援機構が発行する啓発冊子「働く広場11月号」にて、有限会社奥進システムさんを取材させていただいた。

働く広場2025年11月号

奥進システムの奥脇代表とは、普段から大阪で一緒に就労支援の活動などを通じて親しくさせていただいている仲間なのですが、こうして改まって11で、じっくり会社の取組みについてお話を伺う機会は今回が初めてかもしれない。

誌面でも詳しくご紹介していますが、あらためて感じたのは「奥進システムの取組みは本当にすごい!」ということ。障がいや年齢に関わらず、誰もが安心して働ける職場づくりへの情熱と工夫の数々に、取材しながら何度もうなずいてしまいました。

そして何よりも素敵なのは、奥脇代表の人柄そのもの。仕事の場だけでなく、普段から飲み会や旅行などでもご一緒するのですが、いつも明るく周囲を笑顔にしてくれるムードメーカーです。
ただし、お酒の席ではちょっと要注意(笑)。というのも、奥脇さんはとにかくお酒が強い!私は毎回ペースに巻き込まれ、見事に撃沈されてしまう。おそらく、私のように「奥脇さんに潰された被害者(笑)」は全国に多数いらっしゃるのではないでしょうか。

とはいえ、そんな豪快さと温かさが奥脇代表の魅力。これからも一緒に大阪を盛り上げていけたらと思っています。
ぜひ「働く広場11月号」で、その魅力と取組みの詳細をご覧ください!

 

 

2025年11月19日

韓国との交流

JSN東京には、現在 2名の韓国出身スタッフが在籍している。二人とも日本に留学していた大学院生時代からの付き合いで、そのご縁が続き、今では職員として日々の業務を支えてくれている。国籍を越えた関係が、今日の組織運営に広がりをもたらしていると感じる。

そのような関係性の中で、今年度の初めには韓国の支援組織の方々が JSN を訪問された。訪問の際には、JSN だけでなく、日頃、お世話になっている、「障害者就業生活支援センターアイキャリア」さんにもご協力いただき、日本の障害者就労支援の現状や特徴について、茂木統括施設長が丁寧に説明を行ったようだ。両国の支援体制を比較しながらの意見交換は、双方にとって大変有意義な時間となったようである。

さらに、今年 10 月には今度は茂木が韓国を訪れ、現地で講演をさせていただく機会を得た。自身にとって初めての海外であり、講演ということもあり、出発前からかなりの緊張があったようだが、それでも現地の温かな迎えと関係者の皆さんのサポートのおかげで、無事に講演を終えて帰国することができた。異国の地で自らの経験や日本の取り組みを伝えることは、大きな挑戦であり貴重な経験だったと思う。

そして来月12 月には、再び韓国の支援組織の皆さんが来日し、今度は大阪を訪れる予定。今回は私自身もご挨拶させていただくこととなり、直接お会いし交流を深められることを楽しみにしている。文化や制度の違いを越えて学び合える機会は非常に貴重であり、どのような意見交換が生まれるのか期待している。

 

 

2025年11月9日

ダスキン愛の輪基金

「ダスキン障害者リーダー育成海外研修派遣」の面接選考会に参加。この事業の実行委員として、10数年前から関わっている

公益財団法人 ダスキン愛の輪基金

私が参画させていただいた当時の海外研修の応募者のほとんどは身体障害の方々であった。しかしここ数年、精神、発達障害の方々の応募が増えてきて、先日の書類選考では約半分の方々が精神、発達障害の方々であった。学びのテーマは、福祉施策やバリアフリー環境、スポーツ、音楽、芸術、就労など、多岐にわたっている。参加者は学生から社会人まで幅広く、それぞれが関心のあるテーマに応じた学びの場を選び自身で選択して、最長1年間をかけて海外での生活と共に、実践的な体験を積でこられる。

現地に足を運び肌で感じること。本や映像ではなく、風や匂い、人に触れて、人と話して、実際の環境を見て感じる事の大事さを、この会議に参加すると痛感すると共に、彼ら彼女らから勇気をもらう。

海外派遣する数名を決める面接会は、いつも当事者より私の方がドキドキしている。

2025年11月7日

慣れない事②

オンライン会議が当たり前の文化となり、今では現地に足を運ぶことなく、全国各地の仲間たちと顔を合わせて打ち合わせができるようになった。移動の時間も費用もかからず、どこにいても情報を共有できるこの仕組みは、本当に便利なツールとして急速に広がっている。
しかし、その便利さの裏で、どうしても「慣れないな」と感じることがある。特に研修。以前なら、同じ空間に集まり、相手の表情や空気感を感じながら進めていた研修も、今ではオンライン研修も当たり前になった。

けれど、パソコンの画面に向かって60分、90分と話し続けるのは、どうにも慣れない。相手の反応が伝わりづらく、ふとした瞬間に「自分はいったい何をしているんだろう」と思ってしまうことさえある。
それでも時代の流れに合わせ、少しずつ自分なりのやり方を模索しながら、オンラインという新しい形に順応していくしかないんやろうけど。慣れないことが多いからこそ、そこに新しい発見や成長の機会があるのかもしれないと思いながら・・・

2025年10月24日

八戸集合

今月は毎週どこかに出張が続いているが、先日、大阪障害者雇用支援ネットワークの代表と一緒に、青森県八戸市で開催された「障害者雇用促進セミナー」に参加してきた。
青森を訪れるのは今回で二度目。最初は2年前、「働く広場」の取材で初めて八戸を訪れたのだが、それまでは正直、青森といえば新幹線で北海道へ行く途中の通過点くらいの印象。だからこそ、再び訪れることができたのはとてもうれしい。

ちょうど今回のセミナーとタイミングを合わせるように、「障害者問題全国交流会IN青森」も開催されていて、全国各地から続々と集結。福島、滋賀、大阪など、それぞれの地域で頑張っている仲間たちと八戸に集合。
地元の障害者就業・生活支援センター「みなと・みさわ」のスタッフの方々がいろいろと準備をいただき、みんなで話が弾み同窓会のような賑やかさ。

そして八戸といえば、やっぱり外せないのが横丁文化。市内には個性豊かな横丁がいくつもあり、その中でも特に有名なのが「みろく横丁」。夜の帳が下りるころ、小さな提灯の灯りが通りを照らし、人の笑い声や香ばしい匂いが漂います。
私たちもその雰囲気に誘われて、地元の人たちと肩を並べながら、美味しい料理と楽しい時間を存分に味わった。

短い滞在でしたが、八戸の温かさと人のつながりに心が満たされる時間になった。
片道6時間だけど、また、この街に帰ってきたい。そう思える夜になった。

2025年10月18日

慣れない事①

先日、西浦理事長と一緒に、JSNの紹介動画を撮影する機会があった。普段は会議室や現場で話すことが多いが、今回はなんと屋外ロケ! 青空の下、カメラを前にして話すという、ちょっとした非日常体験だった。

ただ、いざカメラが向けられると、これが想像以上に緊張する。言葉が詰まったり、目線が泳いだり、手の置き場に困ったり
SNS
で堂々とカメラの前でダンスやパフォーマンスを披露している若者たちには、本当に脱帽。彼らの度胸と笑顔、あれは才能やと思う。

撮影場所は川沿いで、「なんだか情熱大陸みたいだね()」なんて冗談を交わしながらの撮影だった。
でも、プロのカメラマンとディレクターに囲まれると、急に背筋がピンと伸びてしまう。まるで本物のタレントになった気分で、緊張とワクワクが入り混じった不思議な時間だった。

完成した動画は、近々リリースされる予定です。どんな仕上がりになっているか、正直ちょっと怖いけれど()、ぜひ笑って見ていただけたら嬉しいです!

2025年10月14日

J法会

当法人では、年に数回、全スタッフが一堂に会するJSN法人会議を開催している。今回の会議では、法人がスタートして間もない頃に立ち上げた機関誌『熱人』をテーマに取り上げた。

特別ゲストとして、『熱人』の創刊号(0号)から関わり続けてくださっているライターの太田さんにもご参加いただいた。太田さんは、私たち法人に非常に近しい立場でありながら、常に一歩引いた視点から全体を見つめ、客観的かつ温かみのある言葉でJSNについて語ってくれた。その発言は、スタッフ一人ひとりに新たな刺激と気づきを与えてくれたと思っている。

『熱人』は単なる機関誌ではなく、私たち法人の歩みそのものであり、また対人援助の基本や理念が凝縮された貴重な記録でもある。私自身も、ある時期、悩みに直面した際、『熱人』の創刊号から全てを読み返した経験がある。そのとき、記事の中に散りばめられた多くのヒントや先人たちの熱意に触れ、前に進む力を得ることができた。

今後も『熱人』を通じて法人の理念を再確認し、現場での実践に結びつけていきたいと強く感じた会議となった。

2025年9月29日

合理的配慮

地域精神保健福祉機構・コンボが発行している「こころの元気+」の9月号「合理的配慮って何」 特集7「配慮と差別の違いや線引き」というテーマで執筆させてもらった。2025年9月号 合理的配慮って何?(223号)電子版 | COMHBO地域精神保健福祉機構

合理的配慮という考え方が法に明文化されてから、すでに10年近い年月が経った。その間、障害者雇用においては多くの企業が制度や仕組みを整え、働きやすい環境づくりに取り組んでこられた。実際に、勤務時間の柔軟化や職場環境の調整、ITツールの導入など、目に見える形で合理的配慮が進んできたことは大きな前進といえます。

しかしながら、一方で「配慮はするけれど、その後は本人の努力に任せる」という姿勢にとどまってしまっている企業も少なくないと感じている。確かに配慮は必要不可欠であるが、それだけでは従業員一人ひとりの能力を十分に引き出すことは難しく、組織にとっての「戦力化」にはつながりにくいはず。

その人の特性を生かし、プロになる為にコーチングする必要があります。その為には管理職のマネージメント能力が従業員の成長に大きく左右する。

仕事の負担軽減だけではなく、力を発揮でき環境であり、チーム全体でサポートしあう文化を育てる事が必要。役割と責任を明確にし、評価するしくみが従業員の成長とやりがいにつながる事になる。

合理的配慮を「入り口」として、そこからさらに「活躍の場」を広げていくことが、これからの組織に求められる課題だと思う。

2025年9月21日

言葉

京都大学白眉センターの鈴木俊貴 特定助教がシジュウカラの鳴き声を長年にわたり研究した結果、20以上の単語を用い、それらを組み合わせて意思伝達していることを発見しらしい。これは「動物が言葉を話している」ことを証明した世界初の研究であるらしいと雑誌で取り上げられていた。

「動物言語学」という新しい分野で、特に日本の野鳥・シジュウカラを対象に「動物は言葉を持つのか」を研究してきたらしい。 シジュウカラは鳴き声(単語)を使い分けているらしい

 「ピーツピーツ」=タカなど空からの脅威を発見した合図
 「ジャッジャッ」=ヘビや哺乳類など地上の脅威を発見した合図
 「チチッ」=仲間を呼ぶ合図
 「ヒーヒー」=仲間を集めて行動する合図

 シジュウカラは単語を並べ替えることで意味を変えることもできるらしい。

「ピーツピーツ」+「チチッ」=「空の敵がいるから仲間を呼べ」
 逆に順番を入れ替えて「チチッ」+「ピーツピーツ」とすると、仲間は反応を示さないらしく、単語の順序によって意味が変わる=文法のような構造があることがわかったらしい。

人間界には多様な言葉がある。言葉は単なる「情報の伝達手段」だけでなく、人間は漠然とした感覚や感情を明確に表現したりする。喜びや悲しみを伝え合い、協力したり共感したりできるのは、言葉の力のおかげである。しかし、同じ言葉でも解釈の違いから衝突につながる事もあるし、真実を隠して事実とは違う事を伝える事も出来る。言葉の選び方、伝え方で人間に豊かな生活を送る事が可能になるが、一方で誤解や対立の原因になる「諸刃の剣」である。