JSN金塚統括所長のわくわくワーク
2024年4月1日

企業文化に影響を与る障害者雇用

ある人の紹介で先月、企業訪問した。障害者雇用の取組みについて相談を受け、意見交換をして初回の訪問を終えた。話し合いの最初から最後までメモを取りながら、真剣に話を聞いていただく執行役員始め、担当の方々の真剣な表情に障害者雇用への取組みに対する本気度が伺えて嬉しかった。この企業に私達の持っているノウハウを提供して力になりたいと感じた時間だった。 (さらに…)

2024年3月25日

福岡出張

福岡に行く予定が入ったので、福岡労働局長の小野寺さんに連絡を入れた。いろいろな研修会の案内が来るが、プログラムを見ると登壇者に小野寺さんの名前が載っている事が多い。課長時代と同じ様に全国を飛び回っておられる忙しい中、2つの会社を紹介してもらい、アテンドしてもらい見学をさせていただいた。

「障害者=働けない」と思っていたとの社長の言葉から会社説明が始まった。最初に訪問した企業は福祉サービスを基軸に、人手不足などで廃業を考えていた企業にM&Aを行い、障害者のトレーニングの場や就労先として活用されている。そして売上高も着実に伸ばしている。そんなパワフルな社長は、現在「障害者を企業の戦力に」とメッセージを発信している。

二ヶ所目の企業は沢山の見学者がこられるのだろう。パワポを用意していただいてがっつりと説明をお聞きした。「ヘルプとサポートの違い」

「ヘルプ」失敗しないように、なんでも先回りして準備してあげる事→結果:自立できない。自己肯定感も育たない。

「サポート」自発的なやる気、自発的な行動を尊重し、やらせてみて失敗させる。失敗させてもその挑戦や行動を尊重し、諦めない心を応援する事→結果:いつかそれが成功につながる。自己肯定感が育つ。まさに!思わずスライドの写メを撮らしてもらった。

夜は福岡の支援者仲間と一献いきながら楽しい時間を過ごす事ができた。あと、小野寺さんが仕掛けようとしている福岡での取組みがどうなっているのか、次にお会いした時の楽しみである。

2024年3月18日

真剣に支援するが深刻にはならない

全国精神保健職親会主催「精神・発達障害者の雇用マネージメントを学ぶ京都の企業と支援者の研修会」〜ちょっと丁寧なマネージメントにより戦力につながる、職場が変わる〜に先日、参加した。

その時に登壇していた支援者からタイトルの一言があり、耳に残った。長く対人援助をしていると障害当事者等からたくさんの学びがある。登壇者もベテランの域に入っている人であるが、客観的に自分の支援のあり方を見つめたり、先輩などのアドバイスからたくさんの気付きがあった中の一つだと思う。

自身の支援の振り返り。反省ではなく振り返り。何を根拠に支援したのか?他の方法はなかったのか?支援が上手くいった要因はどこにあったのか?など冷静に振り返る事が必要。そして自分の気持ちにも寄り添う必要があると思う。

いつもは利用者の気持ちに寄り添う事を大事にして就労支援をしている支援者であるが、定期的に自身の気持ちに寄り添い、精神的安定を図る事が対人援助職においては必要だと思う。

「真剣に支援するが深刻にならない」と発言した登壇者とは、昔、よく飲みに行った仲間の一人である。何があってあの発言になったか今度、飲みに行った時に聞いてみよう!

2024年3月12日

所長合宿

滋賀のホテルに泊まり込んでの合宿を始めたのが10年前くらいからだろうか。朝から会議室に缶詰で、夜は食事の後も部屋に集まってワイワイやって、次の日の昼に解散。そこから毎年、この時期に所長全員が集まって年度の振り返りと次年度の計画を発表し意見交換を行ってきた。

コロナ以降は事業所の会議室で実施。昨日は合宿1日目。振り返りと計画。人事異動の発表。「議論の中身に深みがでてきた」と参与の締めの言葉で1日目終了。合宿2日目は私からの提案に対して意見交換を行う予定。

一年やってきた事が数字としてあらわれ、安堵したり唸ったりする時期であるが、それを分析して次の次の一手をどう打つか!

2024年3月7日

決起集会

先月、ある法人の創立5周年の式典に参加をさせていただいた。理事長の挨拶を聞きながら、私達の法人設立当時を思い返した。「久しぶりに就労支援が出来る!」ワクワク感があった。精神障害者の就労支援に対して未経験スタッフが多い中「やったらええんよ!」の精神で失敗を重ねながら進めてきた。

JSN創立から16年経ち、創立当時20代であったスタッフが40代になり、時の流れと共に頼もしく感じるこの頃である。社会環境の変化もあり、当時のように頻繁に飲み会をすることもなく、コミュニケーションをとる機会がとても少なくなった。2024年度を乗り切る為に全スタッフ集合して決起集会をやりましょう!

今回の式典参加で一つ心残りは、記念講演をさせてもらったのだが、その内容が今ひとつ・・・だった。想いは込めて話しをさせてもらったのだが。

2024年2月11日

「言葉を磨く」より

長男ひろき小学校高学年。

「県庁所在地って何?市町村長やったらわかるけど」の質問。いろいろ説明していくなかで「えっ!県庁って県長と違うの?人間じゃないの?なにもの?」まぁ確かに市長、町長、村長、、、確かに人間。

(4)これからの時代のビジネスパーソンとは

ここまで書いてきた事は、もしかすると「コーチングマインドの対話」とは仕事の厳しい人のやり方であり「カウンセリングマインドの対話」とは人間的に優しい人のやりとりであるかのように伝わったかもしれません。しかし、そうではありません。

多様化する職場の中では、所属メンバーは孤立しやすく、ともすれば周りの人から見える自分の印象を操作し、なるべく優秀に見せようとする。駆け引きをし、欠点を隠し、不安を隠し、限界を隠す。つまり自分を隠すことにいそしむことになりがちなのですが、そのことによってチームが壊れていくと言うことを最初に申し上げました。こうした職場のいびつな状態を打破するために言葉を磨く必要があるのです。つまり「コーチングマインドの対話」と「カウンセリングマインドの対話」を変幻自在にやりとりすることを目指すのは、職場の現状を打破するためなのです。

この2つの対話が円滑に回り始めることによって、職場はボロボロになるのではなく「成果が上がるチーム」「心が通うチーム」へと変化をしていくのです。縦と横の人間関係、客観と主観、意味の言葉と意味を超えて伝わる言葉、こうした対極的な2つの事が交差することでチームは変化をしていくのです。もちろん成果の上がるチームは「コーチングマインドの対話」によって生み出され、心が通うチームは「カウンセリングマインドの対話」によって生み出されることになるのです。そして、このことをこれからの時代のビジネスパーソンはわかっておくことは大切だと思っています。

以上がSPIS研究所宇田代表のコラム「言葉を磨く」でした。対人援助を生業にする者や組織の管理者には必要な力である。

2024年2月3日

「言葉を磨く」より

長男ひろき

大学の入学式の為にわざわざスーツを購入したのに、当日、着て行ったのは私のスーツ。帰ってきて、しかも私に指摘されるまで、本人気がつかず。。。

ひろきと私が靴を共有。

ひろき:このごろ父が俺の靴履くから臭いわ、、、父:ひろきの靴臭いわ、、、どっちもどっち

(3)カウンセリングマインドの対話より(気持ちを支え合うやりかた)

カウンセリングマインドの対話では、組織の中で所属メンバーが役割を脱ぎ、”ありのままの自分”として対話することになります。人間関係で言えば寄り添うやり方です。つまりカウンセリングマインドの対話は横の人間関係を形成するのです。少し違う言い方をすれば、職場の問題解決を直接、目指さないやり方だということができます。ここで大事な事は主観性です。組織の中の役割を一旦脱いでやりとりすることが大事なのです。ですからここでの対話はホウレンソウのやり取りではありません。それは共に喜び、楽しみ、笑う、ともに苦しみ、悩み、泣く、共に学び合い、支えあい、気づき合うというやり取りなのです。つまり、カウンセリングマインドの対話とは、生身の人間と生身の人間とがフラットな関係で行うものなのです。ですから、ここでは伝える言葉と伝わる言葉は、生身の人間同士の関係性によって大きく変化することになります。

例えばリーダーがメンバーに発した言葉が「無理しなくていいからね」だとすると、これが「コーチングマインドの対話)として伝わる時、言語的な意味がストレートにメンバーに伝わります。つまりメンバーには「無理する必要ないよ」ということが伝わるのです。しかし、「カウンセリングマインドの対話」として伝わる時、この言葉は言語的な意味を超えていきます。リーダーとメンバーの関係が良ければ、メンバーには「あなたのことが本当に心配だ」と言う意味で伝わるのです。しかし関係が悪ければ「あなたには期待してないから、もうここにいなくていいよ」という意味で伝わるのです。言い換えれば、「カウンセリングマインドの対話」は、絆が深くなればなるほど、人間の心に莫大なエネルギーをもたらすことになります。しかし、留意事項もあります。問題解決を直接目指していないためそのやり取りは具体的な問題解決にはあまりつながらないということです。

次回 (4)これからの時代のビジネスパーソンとは

2024年1月29日

「言葉を磨く」より

次男 だいきの成長記録3歳当時

親:だいちゃんは赤ちゃんか?の問いに

だい:だいちゃんはだいちゃん・・確かに。

 

親:だいちゃんかわいいなぁと声かけれ

だい:ちゃうわ!”カッコいい”や!!かわいいは女の子用の言葉のようで。

⑵コーチングマインドの対話(仕事を支えあうやり取り)

コーチングマインドの対話では、組織の中で所属メンバーが自分の「役割」をしっかり果たす事を目指すことになります。少し違う言い方をすれば、この対話は職場の問題解決のやり取りだということができます。ここで大事なことは客観性です。組織の中で生じる問題を「役割」に基づいて客観的に観察し、評価することが重要なのです。そしてそこから目標を立て、計画を作り、振り返りを行うことになります。アセスメント、モニタリングはコーチングマインドの対話のひとつのあり方を示しています。そしてこの対話の基本がホウレンソウなのです。ここでは「伝える言葉」と「伝わる言葉」が等価になることを目指すことになります。

コーチングマインドの対話は「職場の問題解決」には外せないのですが、留意事項もあります。それは、この対話は縦の人間関係を形成すると言うことです。客観的に観察し評価することは、一方に「観察者・評価者」を生み出し、一方に「観察されるもの・評価される者」を生み出すということです。つまり好むと好まざるとにかかわらず「観察者・評価者」は上から目線の立場に立つと言うことを理解しておくことが大事です。また、このコーチングマインドの対話は問題解決に役立ちますが、放っておくと「問題解決のモグラ叩き」のようなこと(重箱の隅をつつくようなこと)が起きやすいこともわかっておくことが大切です。

次回は⑶カウンセリングマインドの対話(気持ちを支えあうやり方)

2024年1月24日

言葉

今はもう成人して家を出ている息子達。年齢と共に「言葉」を獲得してきたが、成長記録を見ていると、面白いやりとりがある。

親子の会話。

子:話のホネおらんとって。親:それ話のコシやろ。

子:シークワーサーってあの沖縄のトラのことやろ。親:それはシーサーやろ。

子:ハンコはシャチホコと違うやつでおしてや。先生が言うてたから。親:それシャチハタの間違いやろ。

SPIS研究所代表 宇田さんのコラム「言葉を磨く」より。

⑴今、なぜ「言葉を磨く」必要があるのか

⑵コーチングマインドの対話(仕事を支えあうやり取り)

⑶カウンセリングマインドの対話(気持ちを支えあうやり取り)

⑷これからの時代のビジネスパーソンとは

 

⑴今、なぜ「言葉を磨く」必要があるのか

組織心理学者ロバート・キーガンは多様化した職場において「自分の弱さを隠す」ことにエネルギーを費やす人が増えていると述べています。まわりの人から見える自分の印象を操作し、なるべく優秀にみせようとする。駆け引きし欠点を隠し、不安を隠し、限界を隠す。つまり自分を隠す事に勤しんでいると言うのです。

私達はどうすればよいのでしょうか。”場‘’に注目する必要があります。職場はすべての所属メンバーにとって安心で安全な居場所にする事が大事なのです。その事によって職場が弱さを隠したり強いふりをしなくてよい場所に変わるのです。

では職場を「安心で安全な場所」に変えるためには何が必要でしょうか。職場の対話に注目してください。この対話を変える事が必要なのです。そしてその為に所属メンバー一人ひとりが自分の「言葉を磨く」事が大事になるのです。

所属メンバー1人ひとりが自分の言葉を磨くためには「役割の自己」と「ありのままの自己」を融合させる事が大切です。役割の自己とは組織の成果に貢献したい私を意味し、ありのままの自己とは自分らしく暮らしたいと思う私を意味します。役割の自己から出てくる言葉は、組織の中では「仕事を支え合うやり取り」になりますが、ここでは「コーチングマインドの対話」と呼びます。そしてありのままの自己から出てくる言葉は、組織の中では「気持ちを支えあうやり取り」になりますが、ここでは「カウンセリングマインドの対話」と呼ぶ事にします。ここ「コーチングマインドの対話」と「カウンセリングマインドの対話」を変幻自在に使える事が「言葉を磨く」と言う事なのです。

次回は⑵コーチングマインドの対話(仕事を支えあうやり取り)

2024年1月21日

語り部

 

本日19時から当事者2人に登場いただき語ってもらいます!