第1回JSN理事長 西浦竹彦の「一心歩走」

第1回JSN理事長 西浦竹彦の「一心歩走」
広報誌 「熱人」49号掲載(2022年3月発行)

走り始めて約半年 新理事長のJSNマラソン

昨年6月、新理事長に就任した西浦先生。【JSN新大阪】からほど近い「にじクリニック」の副院長として、長きに渡り【JSN】を支え、力になって下さっています。
(※2023年3月に「西浦クリニック」を淀川区に開院)

今号からは新コーナーがスタート。西浦先生の温かいお人柄と精神科医としての鋭い視点を、余すことなくお伝えしていこうと思います。 「このタイトルは、広報誌の編集長である木村所長が考えてくれた案です。目標に向かって懸命に努力することと、そのために歩いたり走ったりしながら、一歩ずつ進もうとする意味が込められていて、とてもいいと思いました」。

仕事もランニングも プロセスを大切に

-西浦先生はランニングがご趣味ということで、走ることにちなんだタイトルはいかがでしょうか?

実は最近は寒い上にあまり時間がなくサボっているため、走ることにちなんだタイトルはちょっと恥ずかしい気もします(笑)。以前はクリニックのスタッフや【JSN】の皆さんと共に、淀川河川敷で仕事終わりにランニングの練習会を開き、ハーフマラソンの大会に出場して一緒に走ったこともありました。

-走り始めたきっかけは?

「にじクリニック」院長の戸島覚先生に誘われて、40歳から走り始めました。ダイエットと健康増進、気分転換が目的。まったくの初心者だったため、最初は100m走ると息が切れていました。それが皆で走っているうちに数キロ走れるようになったんです。体重も3ヶ月で12キロ痩せました。最近また戻ってきていますが(笑)。

-皆で走るとモチベーションも上がりそうですね。

夜に河川敷で走るので、練習中はバラバラで、互いに言葉を交わすことはありません。すれ違ったら手を挙げるくらいなのですが、「ハーフマラソンを完走する」など、皆が共通の目的のために練習するという過程が楽しかったです。不思議とチームワークが生まれるんです。実際に始めて3ヶ月でハーフマラソンを完走することができました。

-コーナータイトルを機に、ぜひランニングクラブを復活させましょう(笑)。

今でも走り始めるまでは「面倒だな」と思うのですが、走り終えると「今日練習して良かったな」と思うんです。やる前は面倒くさいけど、やり始めると「やって良かった」と思うことは生活の中でも多くあるのではないでしょうか。

-たしかに、仕事の場面でもそうですよね。

【JSN三訓】にもある「一歩踏み出す勇気」ですね。初対面の人と話す際も最初は緊張しますが、仲良くなると「この人と知り合えて良かった」と思います。過程が楽しいというのも、仕事と共通する気がします。完走することよりも、プロセスが大事。ちょっとずつ走れるようになってくると、自信が付いてきます。

原点を重んじつつ 常に脱皮していく

-理事長に就任して、約半年が経ちました。

正直まだ手探りの状態です。自分なりの指針や目標設定ができているわけではありません。むしろ【JSN】スタッフの皆さんから教えてもらいたいです。

-コロナ禍もあり、停滞している雰囲気は少なからずあります。

たしかに。昨年の就任の際に、僕が出した事業方針のポイントは三つあります。一つ目は【JSN】の原点である医療機関との連携を大事にするということ。二つ目は脱皮していくということ。理事長が僕に代わったということだけでは、本当の意味での世代交代ではありません。本当の世代交代とは、組織の中でベテランスタッフが新しいスタッフに【JSN】の理念を伝え、働きやすい環境を整え、循環していくということです。三つ目は「経営の安定」ですが、先の二つがうまくいけば、自然と実現できることだと考えています。

-原点と新しいこと、両方を大事にして【JSN】らしさを出していく。

今、どこが問題で何に手を入れていくべきか。常に現場のスタッフさんと連携していきたいです。また、理事を務めて下さっている企業や医療を代表する方々のお力を活用し、現場をバックアップするような体制を作りたい。最近は診療所協会に若いドクターも入って下さっているので、僕はそのつなぎ役・宣伝役として裾野を広げていきたいですね。僕一人が理事長として引っ張っていくのではなく、「皆が合わさって理事長」だと考えています。