JSN金塚事務局長のわくわくワーク JSN金塚事務局長のわくわくワーク
2025年7月27日

対人支援力をみがくセミナー

SPIS研究所主催の研修がスタートしました。今回の研修は「対人支援力をみがくセミナー」として「集合研修」「オンライン研修」「スーパービジョン(SV)」などを組み合わせ、来年3月まで続く長期プログラムとなっています。

1回目の研修は新大阪事業所にて集合研修として実施されました。参加者は、京都府にある「アステップむろまち(就労移行支援事業所)」、神奈川県の「ホープ大和(就労継続支援B型事業所)」、および「JSN」の各スタッフより、合計10名が受講しています。

今回の集合研修では「相手から学ぶ」というテーマで、私も少しお話をさせていただきました。対人援助の仕事を始めて利用者や企業、先輩、同僚、後輩、関係機関の人々から多くの学びを得た一部をみなさんに紹介させていただいた。

対人援助の基本である「聴く」について。医療機関で働いていたPSWから学んだ事。話を聞いてもらいたくても聞いてもらえない時期を過ごした人にとっては、無条件に話を受け入れる姿勢はその人の存在価値を認める行為に他ならない。私たちの仕事のスタートは「聴く」から始まる。単に音を耳に入れるのではなく、相手の存在を尊重し受け止める事が「信頼関係の第1歩」になる。そしてより「当事者を知る」ことで「本当に必要とされている支援」が見えてきて支援の質が向上する。そして語る事は気持ちを整理できる機会になり、人によっては心の荷物を下ろす事になり「元気を取り戻す」事につながっていく。

学びを得たこと、このセミナーの動きについて紹介をしていきたい!!

2025年7月17日

伝達

あるスタッフと話をしていて、改めて感じたことがある。私がこれまでに経験してきたことや、そこで得た知識・気づきを十分にスタッフに伝えきれていない、あるいはうまく伝わっていないという現実。

現場での経験や試行錯誤の中から多くの学びを得てきたが、それを周囲と共有し、次の世代に繋いでいくことを重要な役割のひとつだと感じているこの頃。単に「知識」を持っているだけでは意味がなく、それを伝え実践を積む中で「知恵」に代わり、スタッフの自信にも繋がるはず。

また、「同じことを言っている」と思われることを恐れて、何度も同じ話をすることを避けてしまう自分がいた。話したことを忘れていて何度も話してしまう事はよくあるが 笑 。しかし、伝えるという行為は一度で完結するものではない。聞く側の理解度や状況によって受け取り方は変わる。だからこそ繰り返し伝えることにも意味があるし、時には形を変えてでも伝え続ける事が大切なのだと思う。

これからは自分の中にある経験や想いを、しっかりと言葉にして届けていく努力をしていきたい。伝えることは未来へつながる事と信じて。

2025年7月9日

ジョブコーチ(JC)

やっちゃいました!!先日、ジョブコーチ(JC)養成講習で「障害特性と職業的課題(精神障害者)」について講義を担当しました。持ち時間はたっぷり80のはずが、なぜか自分の中で終了時間を勘違いしていて、終盤はかなり急ぎ足になり60分で終了

「ちょっと時間オーバーしましたが、ここで終わります!」と爽やかに締めたその瞬間、事務局の方が慌てた様子を見て、なんと!終了時間を20分も早く設定していたことが判明。

急きょ、質問タイムを活用して端折った部分をもう一度丁寧に説明。なんとか無事に帳尻を合わせて、今度こそちゃんと終了できました。実は手元の紙に「終了時間」が書いてあったんですよね 思い込みって本当に怖い。

JSNには専属のJCを「地域・企業連携事業部」に3名配置し、障害者の就労定着支援に力を入れています。

この事業部では、法人利用者のJC対応はもちろんのこと、地域に暮らす障害のある方々が安心して働き続けられるよう、数年前より地域支援に特化したJCを専属で配置しています。

全国にはおよそ3000か所もの就労移行支援事業所がありますが、そのうち就労定着支援まで行っている事業所は、移行支援事業所のわずか約半数にとどまっています。多くの支援機関が「就職」までのサポートにとどまり、「就職後の定着支援」までは十分に対応できていないのが現状です。

障害者就業・生活支援センターの報告などからも、企業や当事者から定着支援へのニーズが高まっていることが分かります。特に、障害者を初めて雇用する企業や、障害者雇用の経験が浅い企業にとっては、不安や戸惑いが大きく、サポートを必要とする場面が少なくありません。

地域・企業連携事業部のJCは、こうした不安を解消し、企業と当事者双方にとって安心できる職場環境を整えることを目的に活動しています。支援者にとっても、現場でのサポートの手が増えることで、より充実した支援が可能になります。

この支援があって良かった」と思っていただけるように!」
ぜひ、地域・企業連携事業部のJCをご活用ください。

 

2025年7月3日

働く選択

誰かに聞いたのか、何かで読んだのかは思い出せないが、仕事を続けるためには「お金」「仕事内容」「人間関係」のいずれか一つでも満足していれば良い、という話を聞いたことがある。この言葉には、働く上での本質が詰まっているように思う。すべてに満足するのは理想だが、現実にはなかなか難しい。だからこそ自分にとって一番大切にしたいものを明確にすることが、長く働き続ける鍵になるのでは。

現代では「働き方の多様性」が広く認知され、フルタイム勤務、フリーランス、リモートワーク、副業など、さまざまなスタイルが受け入れられるようになってきた。そんな時代だからこそ、「自分は何を大切にして働きたいのか」という価値観を見つめ直すことがより一層重要になってきているように思う。

しかし、何か一つの価値観や条件に固執してしまうと、周囲が見えなくなったり、選択肢を狭めてしまったりすることがある。たとえば「収入」に囚われ過ぎると、本来自分がやりたかったことや人との関わりの大切さを忘れてしまうかもしれない。逆に「人間関係」だけを重視しすぎると、自分のキャリアやスキルアップの機会を見逃すこともあるかも。

だからこそ、自分の価値観を柔軟に見直しながら、バランスよく働くことが大切だと思う。人生のステージや環境に応じて、何に重きを置くのかは変わっていくもの。その都度、自分の心の声に耳を傾けてみることが、後悔のない働き方につながるのだと思う。

私はこれまで、自分の進む道を選ぶ上で、常に「仕事内容」そのものを最も重視してきた。それは、給与や人間関係といった一般的な判断基準とは異なり、「自分が本当に価値を感じる仕事」「やりがいを感じられる環境」であるかどうかが、何より大切だと考えてきた。

これまでの職歴を振り返ると、児童養護施設から始まり、特別養護老人ホーム、知的障害者通所授産施設、障害者就業生活支援センター、さらには事務局、通勤寮、そしてJSNと、実に多様な施設で勤務してきた。それに伴い、所属する法人も外郭団体から社会福祉法人、さらにはNPO法人へと変化してきた。

一見すると頻繁な転職のように見えるかもしれないですが、私にとっては一貫した判断基準があった。目の前にある仕事が、自分にとって「やりがいがあるか?おもしろいか?」であるかどうかが大きかった。

今、これまでの選択は決して間違っていなかったと考えている。そしてどの仕事にも、その時々でしか味わえない学びと成長があったし、多くの人との出会いが私の物語を豊かにしてくれた。これからも、「仕事内容」という自分の軸を大事にしながら、残りの就労人生を楽しみたいと考えている。