JSN金塚事務局長のわくわくワーク JSN金塚事務局長のわくわくワーク
2025年8月11日

相手から学ぶ(支援はプレゼント・タイミング)

支援とは単なる「おせっかい」ではない。それは相手の状況や気持ちに寄り添い、そっと差し出す「プレゼント」のようなもの。そしてその価値を決めるのは「タイミング」であると思う。

就職した当事者と話していた時のこと。彼がこんなことを言っていた。

「支援者の言ってることは頭ではわかるんです。でも、タイミングってもんがあるじゃないですか。正論でもこっちが受け取れる状態じゃなかったら意味ないんですよ」

まさに!私は聞き返した。

「そのタイミングって、どうやったら分かるんやろ?」

すると、彼は私を見て一言。

「僕らのこと、ちゃんと見てたら分かるでしょ!!」

私より彼のほうが、よっぽど支援者なのでは?って思った。

彼の話を聞いて2つの事を思い出した。一つはJSNに通所していた気分障害の男性が、調子よく通所していると思ってたら突然、休むって事がありました。その報告に対して初代理事長の田川先生から「その人の事をしっかりと見ていたら、なにか兆候があったはずだ」と。

もう一つは、昔、好きな女性の気を引こうと、彼女の趣味や好きなタイプを友人から聞き、デートのときに「かわいい」と言っていた小物をプレゼントしたあのときのこと。タイミングがバッチリ合って大成功!……その後どうなったかは聞かないでください。

支援もまさに同じです。どれだけ素晴らしい内容でも、「いま」必要とされていなければ、ただの独り言に終わってしまうかもしれません。だからこそ、相手の変化や心の声に敏感であること。それこそが、真の支援者の条件のひとつではないでしょうか。