2010年11月11日

居場所

夜遅く帰宅すると私のベッドで息子が寝息をたてている事がしばしばある。
私は仕方なしに、子供用二段ベッドの階段をきしませながらふとんの中に潜り込む。
寝る時の私の居場所、家での私の居場所、職場での私の居場所・・・自分の居場所があることに安心感を覚える。もし家にも職場にも自分の居場所がなかったら精神的に不安定になるか、他者に対して攻撃的になるか、孤独感を感じるか、いずれにせよ負のスパイラルに巻き込まれる事は間違いないと思う。
代表理事の田川が講演会で使う資料の中に(統合失調症の治療イメージ)と言うのがある。
 
 ある日、人生の中に病気が出現し、病気の出現とともに退職や退学などをせざるえなくなり、それと同時に友達、同僚などの仲間が少なくなり人生が小さく萎んでしまう。病気が安定すると共に小さくなった人生を大きくする為の活動を多くの人が始めようとする。人生を大きくする要因のひとつに仕事がある。充実した仕事は人生の膨らみをより増す事になり病状が安定する。
所属はあるが居場所がないなんて事は所属がない以上につらい事でもある。
精神障害の方の特長として足場(居場所)の脆弱さがある。
仕事という足場を確立した元JSN利用者の男性が先日、元JSNの利用者とめでたく結婚をした。新たに夫婦という足場を作り、より豊かな人生を歩んでゆかれる事を切に願う。